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2025年11月28日

親から相続した「実家」、どのように分割する?

人が亡くなると、その人が所有していた財産は、子などの相続人に引き継がれます。もしも相続人が複数いれば、財産を分け合って相続することになるのですが、たとえば親から引き継ぐ財産が「実家だけ」という場合、残された子たちはどのように分割すればよいのでしょうか。

財産の分割方法は全部で4

相続財産の分け方には、次の4種類があります。
基本的に、故人の遺言書に分け方が記されていた場合はその通りに従いますが、遺言書がなければ、相続人が話し合って分け方を決めることになります。

①現物分割・・・財産を現物のまま相続人に分割する方法。
②代償分割・・・1人の相続人が財産を相続し、他の相続人に代償金を支払う方法。
③換価分割・・・財産を売却して現金化し、各相続人に分配する方法。
④共有分割・・・相続人全員で不動産などの財産を共有する方法。

このうち、「相続人となる子が複数いて、相続財産は実家だけ」というケースで選択されることが多いのは、「②代償分割」と「③換価分割」です。

家は分割できないので、「①現物分割」だと「長男が実家を相続し、他の兄弟姉妹には何もない」というような状態になってしまいます。もちろん、兄弟姉妹全員の合意があれば現物分割も可能ですが、特別な事情がない限り、兄弟姉妹の間で不公平感が生じやすいでしょう。
また、「④共有分割」もトラブルになりやすいため、できれば避けたほうが無難です。理由は後ほど詳しく説明します。

「代償分割」による実家の相続

代償分割は、相続人である兄弟姉妹のうち1人が実家を相続する代わりに、他の兄弟姉妹に一定の代償金を支払うという分割方法です。たとえば、故人の3人の子(長男・長女・次男)が相続人となって価値が3000万円の実家を分割するとして、代償分割で長男が実家を取得した場合、長男は長女に1000万円、次男に1000万円をそれぞれ支払います。

代償分割は、家のように分割しづらい財産であっても、財産を取得する人が代償金を支払うことで不公平感を解消できるメリットがあります。また、生前の親と実家で同居していた子が実家を取得すれば、引き続き実家に住むことも可能です。
ただし、手持ちの資金なければ代償金を支払えないことや、代償金の金額を決める不動産の評価方法をめぐって相続人間で意見が対立する可能性があることに注意しましょう。

「換価分割」による実家の相続

換価分割は、相続財産である実家を売却して金銭に換え、それを兄弟姉妹で分けるという分割法です。

換価分割のメリットは、実家を現金化するため平等に分配ができることです。兄弟姉妹間での不公平感が出にくく円満な相続が可能になりますが、一方で、売却の手間がかかり、条件の悪い物件などでは思うように売却ができない可能性もあります。さらに、実家を手放すことになるので、もしも兄弟姉妹の誰かが実家に住んでいる場合は、住み替えを行わなくてはなりません。

「共有分割」はトラブルに発展しやすい

共有分割は、実家を兄弟姉妹で共有して相続する分割方法です。不動産のように分けづらい財産でも、共有分割なら平等な分配が可能になり、また実家を売却せずにそのまま残すこともできます。

ただし、共有する兄弟姉妹全員の同意がないと利用・処分ができず、後々のトラブルに発展することも多いです。さらに、共有後に次の相続が生じるなど、権利関係も複雑になりやすいので、慎重に検討する必要があるでしょう。

「実家だけ」の相続を円満に!

不動産は高額で分割ができないことから、「相続財産は実家だけ」というケースは相続ならぬ「争族」になりやすいといわれています。
親が遺した実家で兄弟姉妹が争うことがないよう、できれば親の生前から相続について親子で話し合い、誰が実家を引き継ぐのか、どのように分割するかを確認しておきましょう。

また、近年は、将来の相続トラブルを避けるために、親が元気なうちに実家を売却処分する人も増えています。実家を売却する場合は住み替えの負担が生じるものの、身内の争いを防止するメリットや、売却して得た資金の使い道を親の意思で決められるメリットもあるので、検討してみる価値はありそうです。

 

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